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哲学を武器に論理的に「怒る」実例集217:草稿〔2〕

※草稿〔2〕は第7節から第15節まで



第7節  自分の都合と他人の都合の区別がつかない人が世の中に多いのだ


70 人の善意をもらって当然と思うな

「お願いですよ、時間外でしょうけれど、私のレポートを見てくださいよ、数ページだけですから」
「ダメだ。私の労働時間は終了だ」
「ちょっとだけなのに、どうしてそれくらいのことしてくれないんですか。不親切だな」
「どうして私が不親切だと詰られなければならないのか。プロはタダでは仕事はしない。タダで、他人の善意を引き出そうとする君の方こそ、悪意に満ちていると言わざるを得ない」

※自分の都合で、自分のために他人が何かをして当然、しかも無報酬で、そう考えている者は多い。他人の親切を当てにしている人間ほど、その親切をしない人を非難する。そういう人間には、その彼・彼女が他人や私のために何をしたのかを問うべきであろう。


71 ケチと言って人を非難する者が一番ケチなのだ

「えっ、割り勘なんですか。おごってくれないんですか。ケチですね。」
「金を出そうとしない人をケチト言うのなら、君こそケチではないか。私は少なくとも自分の分を払おうとしているが、君はそれすらしようとしない」

※おごらない人をケチだとか器が小さいとか言う前に、自分は誰におごるべきで、誰におごられるべきかを考えることの方が重要だ。たかってくる相手には毅然と拒否する。一方で自分の器を大きくすべく、目上の人におごる。誰にでもおごればよいというものではない。


72 あなたの憂さ晴らしに付き合う義務はない

「おい、飲みに行こう」
「いえ、やめておきます」
「なんでだよ。本当に付き合い悪いなぁ」
「私は付き合いが悪いのではありません。あなたと飲もうという気持ちにさせる何かを、あなたがもってきてから誘ってください。その時に飲みに行きましょう。憂さ晴らしだけなら建設的ではありません」

※これを言うには日頃の準備が必要。「私が君に~~するから、君は○○してくれよ」という言動を自分が常日頃実行していれば、相手からの容認できない要求を突っぱねることができる。


73 怒りは譲歩を引き出すチャンスメイク

「すいません、急に予定が繰り上がっちゃって、明日までに品物を納入してもらえませんか」
「それはあなたの方の都合であって私の都合ではありません。なぜそちらの都合をこちらが押し付けられなければならないのですか。」

※しかしながら、実際の人間関係では、こうやって一旦怒っておきながら、「なんとかやってみよう」という姿勢を示して、相手から何らかの譲歩を引き出すことになろう。


74 自分が言ったそのカタカナ語、本当に理解しているか

「このアライアンススキームは両社のシナジーが見込めるまたとないオポチュニティなのだから、こちらの社内コンセンサスはきっちりとコミットしておかなければならない」
「すみませんが、もう少し分かりやすい言葉を選んで説明してくれませんか。知的な人ほど難解な言い回しをせず、相手に合わせて易しい言葉遣いをしてくれるものですので、そうしてほしいのですが」

※腕力のある人ほど力を誇示しない。知性のある人ほど知識をもてあそばない。難解な言い回しは、理解しやすさといった聞く者の都合を優先したではなく、知的に見られたいといった自分の都合を優先したことの表れと言えよう。


75 買う側の都合を常に考えていることこそが売る側の都合、「買う」前提なのだから

「こちらの商品をご購入の際、支払い方法は一括払い、3回払い、6回払い、12回払い、24回払いとありますが、今までのお話だとしばらくお手持ちが不安ということでしたので、それでしたら24回払いにしておきましょう。そして資金ができましたら、そのときにでもまとめてお支払いろいうことで、それで行きましょう」
「支払い方法の前に、私はまだこれを購入するとは言っていない。自分に都合の良い前提で話を進めないでくれ」

※買うのは当然という前提で話を進めるのは営業マンの常套手段。売る側の都合に乗せられないよう、自分の都合はしっかりと認識しておくべき。ただし、主張する必要はない。どうせ売る側は売る口実をまた押し付けてくるだけだから。


76 男女の仲にも自分の都合

「オマエにはいろいろと買ってやったじゃないか。その恩義を忘れるのか」
「あなたが贈りたい物を贈りたい時に贈ってくれただけじゃない。私のことを想ってのプレゼントじゃなくて、独りよがりのプレゼントなのよ。自分がしたいことをしただけなのは、思いやりとは言わない」

※「してやった」、この言葉には注意しなければならない。この言葉を浴びせられたとき、確かに「してもらった」ことへの感謝は表すべきだが、それによって相手側の「一方的な欲望」が満たされているのなら、両者の立場はイーブンだ。


77 男女の仲にも自分の見栄

「オマエをいろんなところへ旅行に連れてやったじゃないか。一体何が不満なんだ」
「あなたは私のことを想って旅行に連れて行くんじゃなくて、『ほら、やってあげてるよ』って言うためにしてるんじゃない。自分がしてあげていることを見せたいだけなのは、思いやりとは言わない」

※「相手のことを想ってした」のではなく、「自分がしたい」「自分がしているところを見せたい」がための「相手のためにしたこと」は、表面上は「相手のことを想ってした」のと同じなだけに、明確に区別する必要がある。


78 子は自分のものと思いたがる親

「ウチの息子がいる課の課長さん出してよ。どうして、ウチの息子が海外転勤になるのよ。私たち家族のことも考えてよ。息子がいなくなるといろいろと困るのに。ウチの家族の事情なんて知らないくせに。勝手なことしないでよ」
「お母様、あなたは弊社の人事課職員ではありません。したがって、社内の人事に介入する資格はありません。さらに、息子さんは成年です。したがって、お母様は親ではありますが保護者ではありません。よって、息子さんのことについて弊社に注文を付ける資格はありません。さらに息子さんは一人の個人です。彼の人生は彼のものです。お母様こそ家庭の事情といいますが、お母様の事情を息子さんに勝手に押し付けています。お帰りください」

※何かの権利を主張する者に対して、この人物は本当にそれを主張する資格があるのかを最初に考える習慣は身に付けたい。


79 子供の幸せより親の感情

「あんな人の影響を受けて、2年間も海外留学に行きたいってどういうこと。あなたには地元に残っていて欲しいのよ。そんなに母さんから離れたいの」
「母さんは趣味を持つべきだ。それと働きに行くべきだ。そういうものがないから僕にそんなことを言うんだ」
「それが一体何の関係があるの」
「母さんも、もっと外の広い世界を知ろうとしてよ。外に目が向いていないから、僕にしか目が向かなくて、そんな狭い了見を持つようになるんだ。お願いだから自分の人生を生きてくれ」

※自立とは、依存もしないし束縛もされないということだが、依存もさせないし束縛もしないということでもある。




第8節 男女の仲だからこそ論理的に怒らないといけないのだ


80 疑念、この厄介な心

「あなた絶対浮気してる。私の勘は鋭いんだから、分かるのよ」
「勘なんて根拠にならない。私を浮気者といった犯罪者のように言うんだったら、きちんと私の浮気を証明せよ。犯罪を告発する側に証明する責任がある。私の方は君の言葉に合わせて犯罪者のように一言で答えよう。してない!」

※別に裁判でなくとも、何かが『ある』と主張する側に立証責任がある。そして、事実がどうあれ、浮気を疑われた側に『してない』と断言する義務がある。


81 嫉妬、この厄介な心

「おい、今日オマエ、○○駅のホームにいただろう。で、横に立ってたヤツ誰なんだ。偉く親しげに話してたな。オレと一緒じゃないところでオマエ何やってんだ」
「嫉妬しないで、とは言わない。でも、どうしてそれを口に出すことがかっこ悪いことだと気付いてくれないの。口に出す前に、少しは心の中で私を信じる気持ちと葛藤してよ」

※恋人同士に限らず、嫉妬心はあらゆる人物に向けられる。たとえば、生徒に人気のある先生を別の先生が嫉妬するというケース。これでも分かるとおり、嫉妬心は明らかに愛情の裏返しでも何でもない。嫉妬心は自分が注目されたいだけのわがままでしかない。


82 邪推、この厄介な心

「オマエはオレの職業とか給料とか、そういうものでオレとつきあっているんだろう。オレの人柄が好きだとか、そういうもので付き合っているんじゃない。本当にオレのこと愛しているわけじゃないだろう」
「職業だとか人柄だとか、そういうものをひっくるめて一人のあなたでしょう。その二つに違いなんてあるの?」

※職業も給料も、そして人柄も、良い方・悪い方どちらにも変わる可能性がある。愛情の強さも変わる可能性がある。が、それらをひっくるめて「好き」。長所も短所もひっくるめて「好き」。今ここで一人の人を愛するとはそういうことだろう。


83 不信、この厄介な心

「私たち、つきあっているよね。私はあなたことを愛していて、マメにメールを送ったり、こんなふうにケータイにもマメにかけているのに、何であなたは私にもっと連絡してくれないの」
「それは私がまともな人間だからってことに気付かないのか。マトモな人間なら恋愛以外にもやるべきことがたくさんある。別に浮気しているわけじゃない。それに、君が頻繁に連絡してくるのは私への愛情からではなくて、勝手に一人で自信をなくして、私からの愛情を信じていないからだ。そんなに私が信じられないのか」

※相手を束縛しようとするのは自信のなさの表れ。この手の「スグに不安に陥るタイプ」はたとえどんなにきめ細やかに愛情を注いでも「飢え」を感じる。手を切る方が賢明と言えよう。


84 常に自分を一番にして欲しい厄介な心

「その映画さ、おまえと一緒に見に行こうと思ってたのに、なんで先に友達と一緒に見に行く約束したんだよ。何だかさ、オレ、おまえの彼氏なのに、ひょっとして友達より軽く見られてねぇ。どっちのほうが大切なんだよ」
「あなたが一番大切だから、友達付き合いもちゃんとしているのよ。そうじゃないと、彼女を縛り付ける男って、あなたの評判が悪くなるじゃない。あなたが悪く思われて一番辛い思いをするのは私よ」

※「私と仕事のどっちが大切」的な、比較対象にはならない二者択一を迫られた場合は、「君を一番大切に思って、君のためにお金を稼ぎたいから、仕事も大切にしてるんだよ」的な、「あなたを一番、としつつ両者を融合」する切り返しがよい。


85 外でパートナーの悪口を言うな

「ウチのやつ、本当に気が効かない女でさ。今朝も怒鳴ったやったばかりさ」
「自分の愛する女性の悪口を外で言うな。そんなことをしていたら、向こうは君のことを好きにはなれなくなってしまうだろう。そうなったら君はどうするんだよ」

※パートナー(恋人・夫婦)との間で「勝ち・負け」を意識してしまうと、要らざる争いを生む。結ばれ始めたときには、そんな意識はなかったはずなのに。相手への悪感情が沸いたときこそ原点に回帰すべきだ。


86 偶然にも空きがあることを望むのは愚かなことだ

「今まで異性とお付き合いというものをしたことがないんです。素敵だと思う人は今までもいましたが、そういう人はみな既に恋人がいて・・・。どうして、素敵な人に限って恋人がいるんでしょうね」
「君は偏差値の高い国立大学を出ているのに、そんなことすら分からないのか。そんなこと当たり前じゃないか。君が素敵だと思うような人は魅力があるんだから、君と同様に魅力を感じる人が他にいて当然だ。そんなこと言い出したら、偶然空きがある異性をたまたま君が好きになったときくらいしか付き合えなくなる。素敵だと思ったら、相手に恋人がいても少しずつ距離を縮めていけ。そして、やっぱりもの凄く好きで、その気持ちが続きそうなら、愛を奪え」

※一回も赤信号に止められることなく目的地にたどり着ける保証があるときにしか、前に進まない人がいる。そういう人は、世の中思い通りには行かないと頭では分かっているが、行動が伴わない。背中を押してやるべきであろう。


87 恋の予「勘」

「あの人と付き合わないほうがいい。あんたきっとボロボロになるよ。私にはそれがわかる。私のそういう勘は当たるんだからね」
「『わかる』と『そうなる』は同じ意味じゃない」

※認識と真実は同意語ではない。答えが分かったからといって、その答えが正解とは限らない。経験に裏打ちされた「勘」も大切だが、より重要なのは実際の言動から根拠を拾うことだ。


88 相手が下手に出るように怒れ

「どうしてオレが謝らなくっちゃいけないんだ。オマエのほうこそ謝れ」
「自分でわかっているんでしょ、自分の方が悪いって。素直になってよ。私たちの関係に上も下もないじゃない。先に一歩退いてくれる方が余程カッコいいよ」

※自分から下手に出る方が、男女の面倒な争いは回避できるが、いつもそうしてばかりでは自分の精神衛生上も、そして相手の品位のためにも良くない。時には下手に出ることのカッコ良さを相手に伝えるべきだ。


89 戦慄の恋人

「オマエ、最初の頃はおとなしかったのに、最近は・・・」
「本当は私、わがままなのよ。でも、自分で自分がわがままだって分かっているから別にいいじゃない」
「そのわがままが二人の関係をどうしてしまうのか、オマエ分かっているのか。オレのことが好きなのではなく、自分のわがままが通るから付き合っているんなら、そもそもこれは恋愛じゃない」

※相手のことが好きで付き合う人と、自分に都合が良いから付き合う人がいる。後者が交際相手なら、「私には君と付き合う以外の選択肢がある」と早々に宣言して、一気に前者に改心させるか、さっさと縁を切るか。いずれにせよ、恋愛関係ではなく、精神的上下関係はさっさと解消した方が良い。残念ながら、自己の精神的な問題を、恋愛関係における相手の一方的な服従によって、解消しようとする(実際は一方的要求が自分で止められなくて解消できないのだが)人は、男性にも女性にもいる。戦慄すべきことだ。


90 変な理由を付けず素直になれよ

「別にオマエを束縛する気はないよ。1年間留学することそのものはいいと思うんだ。しかし、それ効果があるのかい。向こうの語学学校に通うなんてあんまり意味がないと思うし、その国の文化もあんまり知らないみたいだし。第一さ、語学を学んでも語る中身をあなたはもっていないんじゃないか。別に専門知識があるわけじゃなし。1年っていうのも中途半端じゃないか。オレにはさ、オレを放って置いてまで留学する意味があるとは思えないんだよ」
「どうして、そんな言い方するの。自分の気持ちを言えばいいだけじゃないの。あなた寂しいんでしょ。それを何かもっともらしい理由で誤魔化して非難するのはやめて」

※言葉の意味と発言の意図、これらの区別を常に意識するのは大変有効なことである。


91 愛しているんなら自分で確かめろよ

「結婚しようと思っている人がいるんだけど、その人の悪い噂を友人から聞いて、それから相手のことを見る目が徐々に変わっていくのが自分でも感じられてきたんです。それで、今どうしようか迷っています」
「少しでも相手のことを信じようという気があるなら、噂を信じて相手の見方が変わる前に、その噂の信憑性を確かめろよ。それをしていない時点で、相手を愛するどころか迷う資格すら君にはない。噂の真偽はどうであれ、相手のために、さっさと別れな」

※その友人が悪意を持って噂を当人に吹き込むとは、現実にもよくある話。



92 残酷な浮気の論理

「もし浮気したら別れるから」
「今の言葉で分かった。あなたは私を愛してはいない。あなたを愛している人を愛しているだけだ」

※そう言った上で、「私は浮気しない。そして、君が浮気しても君への愛は失わない」と宣言べき。浮気への対処法で、交際を「相手への愛情」をもって行っているのか、「自己愛の変形」をもって行っているかが判別できる。


93 言わなければ分からない、言わないのなら言わない

「付き合い始めから1年間ず~っと思っていたけど、おまえって本当にオレへの気配りが足りないよな。オレが望んでいることをちっともしてくれない。」
「では、なぜそれを言ってくれなかったの。言わなくても分かるだろうというのは単にボキャブラリーの貧しさを誤魔化しているだけ。どうせ今まで言わなかったのなら、一生ずっと言葉を飲み込んでおく度量をもっておいてよ」

※愛は正直さで育まれ、ウソでもつれ、バカ正直で壊れる。




第9節  悪口には怒りを飲み込んで前向きに返してやるのが効果的なのだ

94 ハゲてきた

「お前、頭薄くなったな」
「これを利用してカツラのCMに出て稼ぐつもりだ」

※コンプレックスは、それを克服することが金儲けのチャンスとなる。


95 ハゲたよ

「このハゲ!」
「ああ、だが、手は器用で足腰丈夫で、目はよく見えるし、鼻も利くし、口も達者。これで髪の毛フサフサを望むのは贅沢だ」

※一つの短所は他の数多くの長所を際立たせる。


96 ガリガリ

「おまえ、ガリガリだな」
「おかげで食費が安く済む。燃費のいい体だ」

※コストがかからないのは良いことだ。


97 デブ

「このデブ」
「仕方ないよ、経済的に豊かで健康なんだから」

※たくさん食べられるだけのお金がなければ太れない。健康でなければ太れない。他に○番と同じく、「これでダイエットして本を出して稼ぐつもりだ」というのもあり。


98 スジ目

「細いな~、目、明けてるか?寝てんのとちゃうか?」
「おかげで物事の焦点を絞って見ることができるよ」

※視野が広いことより、どこに視点があるかの方が大事だ。


99 チビ

「おまえ、チビだな」
「ん、いつも人を見上げている。そのせいか、いつでも謙虚な気持ちでいられるよ」

※物理的な有利・不利が、心理的な有利・不利につながるとは限らない。


100 泣き虫

「泣き虫だな~、ベソベソ泣くな!」
「人の心の奥深さが分かるから~、泣き虫なんだよ~」

※多くのことを知れば、多くのことに敏感になれる。多くのことに笑い、多くのことに泣くことができる。


101 ブサイク

「おまえ、ブッ細工やな~」
「だから、いい人にめぐり合えるのよ」

※容姿は、麗しくあっても醜くあっても、時に互いの価値観の共鳴を妨げる。ルックスを越えて、共鳴し合えた価値観は幸せである。


102 臭い

「おまえ、口、臭いし、なんか体臭もにおってくるぞ」
「ありがとう、そう言うのってなかなか他人は言ってくれないから。早速、臭い消しか何かを買ってくるよ」

※欠点は、特に他人には言いにくい欠点は、自分を改善するうえでの貴重な情報。その指摘は感謝すべき言葉である。


103 ダメ人間

「君って何をやらせてもダメだね~」
「すみません。今のところ、人に優越感をもってもらうことしかできなくて」

※自分を見て他人が優越感をもっているのなら、むしろそのことを誇るがいい。与えてやっているのだと。ただし、そのままでは本当にダメになる。何かをできるようになるより、できることは何かを探求せよ。






第10節  自分の価値観以外の価値観を見下したり、自分の感情を優先する人が世の中には多いのだ


104 自分にとって正しいことを他人に押し付けるな

「仕事よりも家庭を優先して、仕事を休むなんておかしい」
「仕事があるから家庭も保てると考えれば仕事優先になるだろうし、家庭があるから仕事をする意味があると考えれば家庭優先になるが、これは価値観の違いであって、それぞれの価値観でそれぞれの行動は正しいし、もう一方の行動は間違っている。しかし、どちらの価値観が正しいとは言えない。価値観は対等だ。だから、君がおかしいと思うのは構わない。だが、どちらか一方がもう一方に従う必要がないのなら、君におかしいと非難される筋合いはない」

※他人の価値観について、そっとしておく。あるいは、違いを楽しむ。人にとって、これが一番難しい。だが、その困難を乗り越えようとする努力は、まさに「価値」がある。


105 自分の好みを他人に押し付けるな

「喜んでもらえると思って、せっかくコレをプレゼントしたのに。私が以前に上司からコレをもらったときは本当にうれしかったんだけどな」
「自分がされてうれしかったことは他人もされてうれしいはず、そういう考えは短絡的だ。喜怒哀楽の価値観は人によって異なる。君だって私の好きなものを君も好きであるべきだと押し付けられたら、イヤな気分になるだろう」

※了見の狭い人間は、自分のことを他人には当てはめるが、他人のことを自分に当てはめるのを、自力では考えつかない。


106 安易な正論で話のレベルを下げるな

「英語やピアノやらダンスやらと、あなたは自分の娘にいろいろと習わせているようだけど、それって親の見栄を張りたいだけじゃないの。もっと遊ばせてあげなよ」
「私は娘の教育には志をもって取り組んでいる。勉強と遊びの境界をがなくなるような学びを習慣づけるようにしている。私のやり方に、一見正論のような意見を基準にして、親の見栄といった低レベルの解釈をするのはやめてくれないか」

※自分の低いレベルにまで話の内容を引き下げようという人間には、本来はまともに議論しないほうがよい。


107 自分のレベルに引きずり下ろすな

「え、京都に初めて観光旅行に行ったのに、清水寺にも金閣寺にも行かなかったの。それってバカじゃないか」
「私は臨済宗系寺院の庭園に興味があって、大徳寺と妙心寺の塔頭を少ない時間でできるだけ多く回りたかったから、そっちには行かなかったのだ。私を君のレベルにまで引きずりおろして話をするな。」

※こんな人でも清水寺の塔頭である成就院には行くべきだ。


108 レベルの低い恋愛話をするな

「オレの彼女さ、大学でランチ食べてるときに、隣にいた男の知り合いが食べてたプリン見て、おいしそうとか言って、その男にア~ンして食べさせてもらってんだよ。オレそれ見て激怒してさ、アイツに、もしオレが他の女から口にア~ンして食べさせてもらったら、オマエだって怒るだろうと言ってやったよ。彼女、平謝りだったけど、スグやきもちを焼くくせに、自分はそんな軽いことするんだよな」
「君の脳みそも軽いな。お互いの愛情が信じられなくて相手に不寛容になっている、そんな度量の小さい低レベルの付き合いをしているだけじゃないか。そのうえ、そんなくだらない話を私にするな」

※恋愛については誰もが評論家になれるがゆえに、当人の知的レベルが最も測りやすい。


109 自分のやり方に拘るな

「あなたと私とは違う人間だ。あなたの経験や助言はありがたいけど、あなたの言うやり方は私には合わない」
「なぜ、君には謙虚な気持ちがないのか。君はまだ上手くいっていない。何も成し遂げていない人間が、どうして他人の助言を否定するだけの判断力があると言えるのか。現時点では君のその判断の方が間違っている可能性が高いのだ。つべこべ言わず、謙虚な気持ちでまずは言うとおりにやってみろ。別の方法を探ったり軌道修正するのは、その後だ。」

※理屈だけ述べて行動に移さない者、自分のやり方にこだわる者、そんな愚かな若輩者にはこう言うべきだろう。成長とは、自己とは異質な他者を、無理にでも自己の中に取り入れていくことで生じる化学反応である、と。


110 やりたいという感情を前面に出すな

「上手くいく可能性が低いのは承知していますが、これだけはどうしてもやりたいことなのでやらせてほしい。やってみて失敗しても後悔はしませんから」
「それは想像力に欠けている。失敗した後、『でもやれたんだから納得している』という思いで、耐えて生き続けられるほど、人生は短くない」

※成功する確率の高い低いを基準に行動する人より、自分がやりたいかやりたくないかで行動する人は多い。これこそまさに「感情的」と言えよう。


111 やってから後悔した方がいいなんてウソをつくな

「助言はありがたいですし、上手くいく可能性が低いのも分かっていますが、これだけはどうしてもやりたいことなのでやらせてください。やらないで後悔するより、やって後悔した方がいいんです」
「その言葉はウソだ。心のどこかで、やって成功すると思っているからそう言うのだ。自分の感情と客観的な判断を混同するな。やらないで後悔しても、それは失敗していない。やって後悔するということは失敗しているということだ。やらないで後悔した方が失敗しないのだから良いに決まっている」

※「やりたい」という感情を優先して、周囲の反対を跳ね除け、成功する確率の低いことをわざわざやりたがる人間がいる。この手の人間には「後で後悔するぞ」と言っても通じない。成功・失敗の冷静な確率計算だけを示して、後は放って置くに限る。その人間が万が一成功したときのことも考えて、「後悔するぞ」とは言わないことだ。注意すべきはこの怒り方は「やらない後悔より、やって後悔の方がいい」という言葉の虚偽を指摘している点である。






第11節  信用という言葉を自分の都合で使っている者には怒るべきなのだ


112 私を信用できないのかと言う前に客観的な根拠を示せよ

「私の言うことが信用できないのか」
「それを言う前に、そちらこそ私を信用しているのか、信用していないのなら話をしても無駄だ」
「私の方は君を信用しているよ」
「だったら、私の言うことを信用してほしい。あなたの言うことには信用に足るだけの根拠がない」

※ある人や組織を信用するということは、その人や組織の過去の実績と、その実績が今回の事態に当てはまるという「判断」であるはず。ところが、一つの瑕疵でその人や組織の全てを否定するといった「感情」というものに、信用という言葉が使われているのが現実である。


113 信用するためには知性がいるんだよ

「君のことは信用できない」
「私を信用するだけの知性がない人は私にとっても価値はない」

※自分をどうしても信用してほしいのなら、辞を引くうし、自分が信用に足る人間である根拠を示して相手の理解を求めることになる。しかし、そういう事情がないのなら、自分を信用しない人間は自分と同等の知性を持っていないと判断すべき。


114 信用することで一方的に責任を押し付けるなよ

「あなたのことが信用できなくなった」
「それは私が君にしたことに対する恩義を仇で返したいということだね」

※信用という言葉は時に、「信用する」側の都合で使われることがある。「信用する」側が「信用する」相手について、常に自分の思う通りに動いてくれるという意味合いで「信用する」のなら、その「信用」の正当性を問うべきだ。「信用する」側が常に正義というわけではない。本当に信用しているのなら、結果責任は信用した側にもあり、信用した相手を責めるべきではない。


115 心変わりには理由があるんだよ

「それって、前に言ってたことと違うじゃないか、心変わりしたのか、信用できない奴だ」
「前にそう言ったのは、いくつかの前提があった。その前提が崩れた以上、心変わりして当然だ」

※これが言えるためには、常日頃の自分の思いに対して、その前提条件を明確に意識しておかなければならない。ある思いと、次の思いには、それぞれに前提がある。前提が変われば心は変わる。哀しくもあり、面白くもあるところだ。


116 勝手に期待して、勝手に失望するなよ

「お前を信じていたのに、期待はずれだったな。この結果には失望したよ。信じるんじゃなかった」
「信じられた身にもなれ。信じるって言うのは、結局すべてを私に丸投げしただけじゃないか。信じることが正義で、信じる側が被害者みたいな言い方をするな。」

※「相手を信じる」とは、時に「相手に責任を負わせる」「自分は助力を怠る」と同義になる。


117 人付き合いというものは総合的に相手を見るものだろうよ

「あなたには失望した。今後一切、連絡は取らない」
「だったらまた連絡してくれ。かつて私の一面を見て私を気に入り、いま別の一面を見てそう言うのなら、いつかまた別の一面を風の便りに聞いて、また連絡したくなることもあるだろう。君はその一言を言う前に、自分がもし同じことを言われた場合を想像しておくんだったな」

※一つの長所だけで全てを判断する人がいる。一つの欠点を見て、今までの恩義をすべて忘れる人がいる。自分の7つの欠点を知りつつも、3つの長所を覚えていて付き合ってくれる。そんな人には自分も同じように、相手の長所をどんなときでも覚えておく。真実は、このような絶交宣言をしてくる人こそ、自分にとって絶交に値する人物なのである。




第12節  善意は常に正義ではないし偽善は常に悪ではないのだ


118 本当は一体誰のためなのだ

「何だよ、あなたのためを思ってやってあげているんじゃないか。何が不満なの」
「善意の押し売りはするな。私のためと言っておきながら、あなた自身の心を満たすためにやっているんじゃないか」

※善意であれ偽善であれ、助けられる人にとって効果があれば良い。


119 ボランティアをしてしまうほどに人とは悲しい存在

「募金をお願いしま~す」
「ここで募金を呼びかける時間があったら、アルバイトをしてはどうかね。他人から金をむしりとることを考えるより、自分の力で寄付することを考えたらどうなんだ」

※義理とは言え身内である父母の介護は放棄しても、見知らぬ他人のために震災のボランティアには参加する。自分が特別善いことをしていると思える、またはそう見られる、そういう行為にしか進んで取り組めない、そんな一面が人にはある。


120 正義の押し売り

「なんだオマエ、オレがこんなにも原発の恐ろしさを説明して、せっかく反原発運動への参加を誘っているのに、どうして加わらないんだ。子供たちの未来がどうなってもいいというのか」
「君の主張は尊重する。しかしなぁ、君の勧誘を断ったからといって、なぜ私が非難されなければならないのか。そうやって感情的な反応をすれば、君の主張そのものが、論理的なものでなく単なる感覚的なものと見なされるのが分からないのか」

※感覚的な嫌悪感が先にあって、それを結論とし、それに都合の良い論拠を集めるといった形で、何かを主張する人は、元は単なる感覚だけに最後には感情的に反応する。自分で勝手に誘ってきたにも関わらず、断られると拗ねたり非難したりするのは幼児的反応だ。多くの人間が、個人的な感覚を一旦脇において、事実だけを先にまっすぐ見るということがなかなかできない。


121 日本では争いごとを極端に嫌う人間が多いのです

「私は争いごとが嫌いでね。誰かが私を殺しに来たとして、もし逃げられないのなら、自分の力で相手が傷つくよりも自分が死んだ方がマシと考えるタイプなのさ」
「勝手に死ぬな。君が死ぬのは迷惑だ。死んだらいろいろと後始末もあるし、警察に一つ仕事を増やすことにもなるし、そもそも君の家族は誰が守るんだ。本当に誰一人にも迷惑がかからないのなら自分の価値観で勝手に死ねば良いさ。だが、君の価値観で君の周囲の人や家族を犠牲にしてどうする」

※『自分は正しいことをしている』と自分に酔ってしまう人間の眼中に他者はいない。


122 正しくても言わない方が良い

「私の方が正しいのだ。私の言っていることが理解できない彼らの方が悪いのだ」
「ああ、君は正しいよ。だが、それを示した結果、君の周囲から人が離れたら意味がないだろう。人は一人では何事も成し遂げられないのだから」

※「自分の方が正しい」、この思いはあってもいい。しかし、秘めておいた方が周囲との軋轢が避けられる。




第13節  人は弱い存在だと認めるけど、それでも怒らなくてはいけないのだ


123 自己嫌悪

「自分が好きになれないんです。あるがままの自分を受け入れろなんてよく言われますけど、そんなことできません」
「いや、できるも何も、今君は生きているじゃないか。死んでないということは自分を受け入れていることになる。自分を好きでなくとも生きて生活している。それで十分だ。それ以上を求めるのは贅沢だ。どんなヤツだって自分の中にもっているものだけで生きている。それを自分だけ恵まれない人のように言うな」

※「自分が好きになれない』と言う人間は、本当は自分のこと好きなんだけど、贅沢を言うために真実でないことを言っているのだ。それはショッピングセンターで、『あのおもちゃ、買って、買って~』と駄々をこねている幼児と、無いものねだりという意味において、変わりない。


124 自信

「自分に自信がないんです」
「君に自信があるかどうかなんて、どうでもいい。ただ、できることだけをやれ。次に、やるべきことをやれ。それができなければ、なぜできないのかを分析しろ。もし、それもできなければ、それは自分のやるべきことではない。とにかく、自信がないといって誰かにかばってもらおうとするな。言われた方が迷惑だ」

※自信などという心の状態とは無関係に、人はやれることをやり、やるべきことに取り組まなければならない。


125 焦燥

「上手くいかないんじゃないかって焦っているんです」
「それがどうした。焦ったら君のやるべきことが変わるのか。どうせ同じことをやらないといけないんだったら、焦ってやるのと焦らないでやるのと、どっちが上手くいくんだ。そんなことも分からないのか」

※「明日、朝早いのに、どうしても眠れない」と焦るくらいなら、起きて読書するなり運動するなりゲームでもしてた方が良い。そうすれば眠くなる上に、それまでの時間が充実する。それは、睡眠時間を削る価値はある。焦ったときは、「今この時間が充実する更なる行動」を探すに限る。


126 不安

「不安なんです」
「ああそうかい、心が痒いのかい。痒くなるのは仕方ないよな。痒いところを掻くしかないよな。後は掻きつづけるか、薬を使って治すかのどっちかだ。ハイ、薬はいま君にあげたよ。不安だって言う君の言葉を聞いてあげたからね。じゃあ、さっさと家に帰ってやるべきことを夢中でやれ。それがないなら遊べ。ここでいつまでもウジウジ不安という心をボリボリ掻くんじゃないよ」

※たとえば、試験勉強で合格するかどうか不安なら勉強するしかない。勉強しているときは、夢中になって問題を解くことになる。その時、人の心から不安は消えている。試験が既に終わって結果待ちなら、遊ぶしかない。要は不安に思う暇のないほどに夢中になれということ。


127 恐怖

「怖いんです」
「バカだな。怖い怖いと逃げ回っていたら、余計に追いかけられるじゃないか。思い切ってぶつかった方が、それ以上は追いかけられない。逃げたくなるほど怖いんだったら、前に逃げろ」

※もちろん、逃げるしか方法がないのなら、そして逃げ切れるのなら、逃げても良い。が、時には意を決して前に突っ込まなければならないことが人生に一度や二度はある。


128 いじめ

「私は何もしていないのに、あの人たちにいじめられているんです」
「それで、いじめられて君は何をしたんだ。いじめられてからも何もしていないのか。君は自分の力で解決できるのに、ただそれをサボって、周囲が動いてくれることに甘えているだけじゃないのか」

※いじめをする連中はターゲットを物色する。当たりをつけて相手の反応を見る。ある者は腕力で反撃し、別の者は仲間をつくって反撃し、あるいは、言葉で攻撃してくる者もいれば、スグに逃亡してより力のある者を連れてくる者いる。こうしていくうちに、何も抵抗しない者を見つけてターゲットにする。いじめをする連中に注意してもその者たちはやめない。だから、いじめられている本人に対抗する方法を教えてやるべきだ。自分で解決しようとする「戦い」を後方から支援してやるのが、本人の生きる力を養う。


129 孤立

「会社でいじめられているんだ。やめたいと思っているけど、やめた後どうしたらいいいかと考えると踏み切れなくて。でもこのままだとうつ病になりそうだし、それもかっこ悪いなぁと思ったりで、親に心配もかけたくないし、それで・・・」
「待て。君はそれで悔しくないのか。そんなふうにグチグチ言っているような姿勢だから、相手にいじめられるスキをつくってしまうんじゃないか。いじめられているんだったら、戦うか、それとも逃げるか、どっちかさっさと選択しろ。戦うんだったら陰で援護してやる。逃げるんだったら、せめて少しは相手に怒ってからにしろ」

※辞職する、つまり「企業人として死ぬ」覚悟があるなら一歩踏み込める。その一歩が次の展望を与えてくれる。いずれにせよ、追い詰められた人は思いつく行動の選択肢が不足しがちなので、「一旦死ぬ」気があるのなら、他にもこんなことができると新たな選択肢を怒りながら示してやるべきだ。


130 絶命

「学校でいじめられているんだ。もう死にたい」
「いいか、君は何もしなくても生きているだけで役に立っている。裏返せば、死ねば迷惑をかける。いじめているヤツも喜ばせることになる。死ぬ覚悟があるとはいい根性だ。だが、その覚悟があるなら一気に自分の選択肢が増えることを分からないなんて、何てバカなんだ。方法はいくらでもある。戦うために剣を取るか、逃げるために走るか、どちらかを選べ」

※これはまだ本人が気持ちを吐露してくれているだけ良い方。実際には、何も言わないで自ら命を絶つ者もいる。死以外に、戦うと逃げるの2つの選択肢が、そしてそれぞれにも多くの方法があることが、死を考えている人の耳に届くことを祈っている。


131 傷心

「おまえ、ひどいこと言うよな。正直、オレはおまえの言葉に傷ついたよ。」
「君を傷つけるつもりで発言したわけではない。それなのに私の言葉で傷ついたのなら、それは君の解釈の問題であって、私の罪ではない」

※自分の弱さを不当に他者への責任に転嫁してしまう人がいる。心に傷をつけようとして発言しても、傷つかない人もいる。自分の意思とはまた別に、他者の心があるという当たり前のことを忘れずにいるべき。



第14節  社内でも家庭内でも怒るべきは怒らないといけないのだ


132 社風とか自分らしさとかは時に忘れないといけないのだ

「そういうやり方はわが社の社風に合わない」
「こんな些細なことで社風も何もありません。売り上げのためには既に他社の実績のある方法を即座に採用すべきです。でなければ、この方法も時代遅れとなってしまうんですよ。売り上げのためには社風などと言っている場合ではありません」

※個人であれ組織であれ、「自分らしくあるべきか、自分のこだわりを捨てるべきか」は悩むところ。場合によって、どちらも正解になりうる。心情的なことはともかく、現実問題として何を得て何を傷つけるかのバランスの問題となろう。


133 ビジネスはサークル活動ではない

「今回のプロジェクトチームはリーダーの私と波長の合う人材を集めました」
「それって、人物に対する好き嫌いでメンバーを選らんだということじゃないか。仕事は好き嫌いで行うものではない。自分と波長が合うかどうかではなく、成果をあげてくれるかどうかで選定せよ」

※「自分の村の住人」ばかりを集めて仕事をする人間は多い。それは楽しいだろう。が、そのやり方は多様性も、そこからの成長も奪ってしまうことになる。



134 仕事を急かしている君はどうなんだ

「言われていた資料を揃えておいたよ。だから、レポートの作成は急いでね」
「こちらが頼んでから、この程度の資料を揃えるのに一体、どれほどかかっているんだ。自分は遅いくせに他人を急かせるな」

※ビジネスの世界で、自分からのメール返信は遅いのに、自分へのメール送信が遅いことを相手に怒る人がいる。そういう人間にはこちらも急かしてやればよい。


135 イノベーションを起こせない組織に怒れ

「もちろん、これは良いアイデアだと思いますが、通常の業務が忙しくてなかなか手が出せません」
「いいですか、この世の中のどこに、通常業務がヒマでヒマで、だから新規事業を立ち上げようという企業がありますか。新しいことをやるということは新しい時間帯を作っていくということです。新しいことをやるための時間がポッカリ口をあけて待っているなどということはありません」

※「金がない」「忙しい」、何かを断る、あるいは言い訳するときの常套句。ゆえに、あらかじめ返す言葉も準備しやすい。最もいけない返し方は「そんなことはないでしょう」と相手の言葉を否定すること。


136 企画力の意味を誤解している社員には怒れ

「ね、これ良いアイデアだと思うんですけど、いかがですか」
「アイデアを面白さや独創性だけでアピールするな。いいか、企画というのは、それを推進する具体的な段取りや予算・人員なども示して、初めて企画と言えるのだ。君自身がどう関わるかも含めて、もっと映像が頭に思い浮かぶように企画しろ。そうでなければ、アイデアはただのアイデア、理想・空想でしかない」

※ある人が言った。「企業を立ち上げるのなら、その会社のトイレにどんな花を飾るかまで想像しろ」と。ディテールの細かさが、そのアイデアの価値を決める。


137 因果関係の逆転

「ウチの子はA塾に入れよう。ここの塾生の80%が国公立大学に進学している。カリキュラムが良いみたいだ。ここに入れたらウチの子も国公立大学に合格できるだろう」
「A塾はダメ。そもそも因果関係が逆なのよ。この塾は、もともと国公立大学の進学率が高い、中高一貫校のB学園やC学院の生徒ばかり集めているわ。この塾のカリキュラムが良くて国公立大合格率が高いのではなくて、国公立大合格率の高い中高一貫校の生徒を集めているから、それに合わせたカリキュラムになっているのよ」

※今目にしている現象が原因なのか結果なのか、見誤ることがある。また、AだからBが正しくても逆は正しいとは必ずしも言えないが、一方でAだからBが誤りなら逆が正しい可能性もある。


138 自分の潔癖感覚が正しいと思うな

「ちゃんと除菌してよ。汚い」
「過度な除菌は免疫力を低下し返って病気にかかりやすくする。君の過敏さは普通の衛生のためではく、精神衛生のためのものだろう。私の精神に除菌は必要ない」

※そうは言っても、できるだけ相手の感覚に合わせてあげるべきだ。それこそ自分の精神衛生のためにも。


139 言い訳より次はどうするんだ

「ごめんなさ~い、こんな点数で。今回はちょっと風邪ぎみだったからねぇ。次、ガンバリま~す」
「それですむわけないだろう。次で頑張るとはどのように頑張るんだ。具体的にどうするのか、根拠をもって説明しろ。それで、次もこんな点数だったら、どんな罰を受けるつもりだ。ちゃんと宣言するまでは、今回のことは許さないぞ」

※相手を良い方向に導きたいがために怒るときは、起こったことより、次にどうするつもりなのか、そしてそれに対して結果が伴わない場合、どう責任をとるのかを、本人に考えさせて具体的に述べるよう促す。子供相手でも部下相手でも、これは同じで、この方が建設的。


140 無駄にしているのはオマエ自身のせいなんだぞ

「こんな勉強したくない。これって何の意味があるんだ。これからの自分の人生に何か役に立つのか」
「自分の浅い経験で、その勉強が役に立たないと勝手に決め付けるな。その判断が正しいと思うのか。確かに直接には役に立たないかもしれないが、何がどこでどう役に立つかは分からない。もし、この勉強が将来役に立たなかったとしたら、それは役に立たないものにした君自身の責任だ」

※おそらく無駄なことなど自分の人生の中には一つもない。直接的な因果関係ばかりに意識が囚われていなければ。


141 結局、自分で気づくしかないんだ

「どうして勉強なんかしなくちゃいけないんだ。勉強なんかイヤだ」
「ならば勉強しなくていい理由は何だ」
「そんなこと分からない。イヤなものはイヤなんだ」
「だったら、勉強する代わりに何をするんだ」

※相手の『なぜ、どうして』にマトモに答える必要はないし、その答えがいくら論理的な説明でも相手は承服しない。むしろ、相手に『しない』理由を探させる。その理由がおかしなものなら論破し、論破できないような理由を挙げたら、『では、次に何をするのか』と迫る。とにかく、勉強にしろ仕事にしろ、本人が心底必要性を感じなければ成果を上げられる様な取り組み方はしない。こちらが怒ったところで、本人は必要性を理解しない。やはり、本人が自分の力で気付くしかなく、こちらの怒りはそのお膳立てをすることぐらいしかできない。


142 自分が相手を愛することより相手が自分を愛することが重要なのか

「浮気するとはヒドイ女だ。オマエとは離婚だ。慰謝料もらうからな」
「なぜ。あなたも離婚を以前から望んでいたんでしょう」
「なんで、そうなるんだ。浮気した言い訳か」
「私の浮気を悪いことだと思っているのなら、浮気をやめさせるなり、私の愛を取り戻そうとするなりするじゃない。それをいきなり離婚って言うのは、あなたがそれを前々から望んでいたからでしょう。結局、あなたは私を愛することより、私があなたを愛することを重視しているのよ。そこに、あなたの愛なんてないわ。だから、スグに離婚が目的になってしまうのよ」

※誰かが言った。結婚は判断力の欠如、離婚は忍耐力の欠如、再婚は記憶力の欠如、と。





第15節  人は皆バカでコンプレックス持ちであることをスグに忘れる者には怒るべきなのだ


143 ならば君は賢いのか、だったら私を助けろ

「このバカ、ホントにバカは死ななきゃ治らないよな」
「そうさ、だからバカでも生きていかなくちゃならないんだ。バカのままでな。それが分かっているオマエが賢いのなら、オレのバカを受け入れてフォローしろ。それが賢いヤツの義務だ」

※実際には、賢者はどんな愚か者に対しても『バカは死ななきゃ治らない』というフレーズは使わない。


144 ならば君は賢いのか、だったら褒めるポイント見つけられるだろう

「アイツ、ホントにバカなんですよ。まったく使えないヤツで」
「人をバカ呼ばわりする君はどうなんだ。賢いのか。だったら、そのバカと呼んでいる人物から長所を一つ見つけて、使えるところを考えろ。賢いのならそれくらいできるだろう」

※他人を見ては頻繁にバカ呼ばわりする人は、自分がバカだと言われるのを極度に恐れている。先制攻撃をしているというわけだ。そういう人間は知らない。ダメ出しは誰でもできる、素人でもできるということを。


145 愚者の名言、そして聞き逃さぬ者

「なんでアイツから意見を求めるんですか。アイツ何も分かっていないバカですよ」
「バカと言う言葉を抽象的にではなく、具体的に使うな。どんな愚か者でも一生に一度くらいは名言を吐く。私はそれを聞き逃すバカになりたくないだけだ」

※弘法も一筆を誤ることあれば、貧者も一言を金と成すことあり。


146 自分が入学した大学を自ら貶める大学生

「オレにとってここはスベリ止めで仕方なく受けた大学なんだ。この大学に通うわなければならなくなって本当に悔しいよ。仮面浪人で勉強して、こんなくだらない大学から、さっさとオサラバするからな」
「いくら第一志望じゃなかったからって自分の通う大学をけなすな。そこに通うことになったということは、そこが君にとって分相応なんだ。それをけなすのは、自分自身をけなすのと同じだ。現実を受け入れて、与えられたもので精一杯力を尽せ。くだらない大学って言うなら、その大学で全学トップ1の成績をとってみろ。偉そうに言うのはその後だ」

※就職でも言えるが、当初希望したところでないところに通うことになると、ずっと不平を垂れながら通う人間がいる。与えられたところで頑張れない人間は、どこへ行っても、たとえ第一志望のところへ行くことになっても、成績を上げれず不平を垂れながら生きることになる。どんな場所でも幸せな気分で生きていこう、そう思わない人は、志望する場所を与えられても自らの手で不幸になっていく。



147 出身大学は指標の一つ

「アイツ、△△大学か。大したことないな」
「出身大学名で一瞬にして評価を下げる短絡思考の君こそ、大したことないよ」

※出身大学は多くの識者が統計などで指摘するように、人物を判断する一定の指標には成り得る。そう、指標であって基準ではない。

 
148 高学歴の女性に卑屈になる男性はみっともない

「あ~すまないね~。どうせオレは、○○大学を出た超エリートのあなたとちがって、バカですから」
「それは偏差値の話でしょう。混同しないでよ。学校の勉強は負けているけど、それ以外のことは全部頼りにしていいよ、ってそれくらい言えないの」

※学歴(正確にはどこの大学を卒業したか)なんて気にしないよ、と言っている人でも「へぇ~○○大学出ているんだ。賢いんだね」とスグに偏見をもってしまう人間ばかりの国、ニッポン。受験科目における学力(偏差値)と洞察力や判断力、創造力、想像力、そして指導力を、ダメだと分かっちゃいるけど、スグに混同してしまう人々の国、ニッポン。


149 やっぱり本人次第ですよ

「僕は××大学出身なんで、やっぱり○○大学出身者が多いあのグループに入ると相手にされませんかね」
「なぜ、そんな発想しかできないのか。自分の出身大学の偏差値が低いのなら、それを利用して、『××大学出身なのに、アイツやるじゃねぇか』と思わせれば良いじゃないか。向こうが持っている学歴への偏見のおかげで期待値が低いから、かえってギャップを見せやすいじゃないか。少しできただけでスゴク評価が上がるぞ」

※就職活動でも言えるが、無名大学出身ならギャップを見せ付けるチャンス。有名大学の方が評価基準も高くなるから返って辛くなることもある。


150 カッコつけるなと非難することがカッコ悪いことだと気付かないのか

「ナニ気取ってんだ。カッコつけるな」
「自分のコンプレックスを、さも私が悪いことをしたかのようにすり返るな」

※相手を素直にかっこいいといえる人は相手を評価するだけの心の余裕がある。が、『かっこつけるな』と批判する人は、どこか自分がバカにされたかのような印象をもったから、相手を貶めようとする(冷静聞けば、この言葉は貶めたことになっていないが)。心の余裕がない、コンプレックスが為せるわざである。ただし自分が、相手のコンプレックスを指摘するこの怒りをぶつけるためには、本当に良いセンスをもっていなければならない。


151 何でもネガティブに捉える人はかまってほしいという甘えの裏返し

「私のバイト先の店長、頼りにならないのよね。気が小さいというか。この前も、イチャモン付けるお客さんに、な~んにも言えなかったもんね。あの人の彼女って、いるらしいんだけど、かわいそうよね。イヤよね~、頼りにならない人って」
「オイ、それって何か当てこすっているのか。オレが頼りないって言いたげじゃないか」
「・・・、あなたは私のことをそんな陰険な当てこすりをする女だと見ていたのね。どうして、そんなマイナス思考で自意識過剰なの。話は素直に聞いて」

※邪推する癖のある人はちょっとした心の病にかかっているようなものだ。そういう人と付き合う場合は、心理カウンセラー並みの根気が必要になる。





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饗庭 悟 : AEBASATOL

Author:饗庭 悟 : AEBASATOL
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