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『公務員試験スピード解説 文章理解』の第2刷に追加されたコラム『それでも正解できない君へ』
本書の作法を会得していれば、「少ない条件で慌てて答えを決める」、「本文の内容に対する思い込みで答えを決める」といった一般の解答者にありがちな間違いを避けることができる。後は、英語で最低限の語彙力があるかどうかだけが問題となる。
しかしながら、作法を理解し、論理形式を記憶し、英単語もそこそこ暗記しているにもかかわらず、まだ正解率がよくない人がいる。なぜそうなるのか。それは、
見落とし、見間違いが多いからだ。
いくら作法を理解していたとしても、論理形式を見落としていたり、言葉のつながりを見間違えたり、肢文の中の一致する言葉を見逃していたりしていたら、間違いを防ぎようがない。が、往々にして、文章理解で点数が取れない人、本書の内容を理解しても点数が取れない人は、この間違いを犯す。
また、こういう人は解答中だけでなく、解説を読んでいるときにも、見落とし・見間違いをやらかしてしまう。
なぜ、そのような認識能力の欠如とも、注意力散漫ともいった状態になるのか。それは何か言葉をしっかりと認識する(=見落とさない・見間違えない)ための前提となる意識、その意識が低いからだ。
認識力・注意力に欠ける人にありがちなのは、問題を解いても○×だけに関心をもって解説は流し読み、なぜ自分が間違えたのかを分析しないし、解答後のフォローを行っていない。P.31にも書いた
『認識すべき言葉を確認しながら、「作法」のどこでつまずいたか確認し、その自分の失敗を記録する』という作業をしているかね。すなわち、自分の失敗を分析し、次への教訓としない。「できない」のではなくて、そもそも「しない」のである。
この解答後の意識の低さが、次の解答時の意識の低さ、つまり認識能力の欠如・注意力散漫へとつながる。なぜ見落とし・見間違いをするのか。元をたどれば結局、高い意識をつくろうとしなかったこと、つまり
怠惰こそが正解率の上がらない本当の原因なのだ。
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